ITIL 4 Foundation は、ITサービスマネジメントの用語を定義どおりに言い分けられるかを問う試験です。 計算も設定作業も出てこないので、用意する物は紙とペンと練習問題だけで足ります。 無料で進められるのは、公式の定義を自分の言葉に置き換え、似た用語と区別する作業です。 ただ、公式テキストにしか載っていない言い回しが、そのまま選択肢に出る場面もあります。 そこは無料の材料だけでは届きにくい所として、別に備えておきます。
ITIL 4で問われるのは似た用語の言い分け
ITIL 4の問題は、意味の近い言葉を並べて「どれが定義に合うか」を選ばせる形が多くあります。 分かりやすいのが「アウトプット」と「成果」の組です。 日常の会話では、どちらも「出来上がったもの」くらいの意味で使います。 ITIL 4では、アウトプットは活動が生み出す物やサービスそのものを指します。 成果は、そのアウトプットによって利用者の側にもたらされる結果のほうです。 報告書を納品するのがアウトプットで、その報告書で会議の判断が早くなるのが成果にあたります。 この区別があいまいなままだと、選択肢の言葉が少し入れ替わっただけで迷ってしまいます。
有用性と保証も日常語の意味でずれる
有用性(ユーティリティ)は、サービスが「何をしてくれるか」を指す言葉です。 保証(ワランティ)は、そのサービスが「求める水準で動き続けるか」のほうを指します。 日常語の保証は、壊れたら直してもらえる約束の意味で使われます。 試験の保証は、可用性や容量、セキュリティといった性能の面を表す言葉です。 日常語の感覚で選ぶと、引っかけの選択肢にそのまま乗ってしまいます。
紙とペンでできる定義の置き換え手順
無料でできる作業の中心は、定義文を自分の言葉に言い直すことです。 手順は次の4つです。
- 用語を1つ選び、紙の左端に書く
- 練習問題の解説などから、その用語の説明文を書き写す
- 書き写した文を隠し、中学生に話すつもりで自分の言葉で書き直す
- 似た用語を1つ横に並べ、違いを一行で書く
4の作業が、試験では一番効いてきます。 インシデントと問題の組で試してみます。 インシデントは、サービスの計画外の中断や品質の低下を指します。 問題は、インシデントの原因、または原因になりうるものです。 自分の言葉にすると「インシデントは今起きている困りごと、問題はその困りごとの元」くらいになります。 ここまで書けると、選択肢をすぐ振り分けられます。 「再起動して復旧させた」はインシデントの側の話で、「同じ障害が繰り返す理由を調べた」は問題の側の話です。
練習問題では外れの選択肢まで説明する
置き換えた定義が使えるかどうかは、練習問題で確かめます。 当サイトのITIL 4 Foundationの練習問題は登録なしで解けるので、紙を横に置いたまま何周でも回せます。 正解した問題でも、残りの選択肢がなぜ違うかを紙に一言ずつ書いてください。 外れの選択肢は、たいてい別の用語の定義から借りてきた言葉でできています。 借りてきた先の用語を言い当てられれば、その組は固まったと見て構いません。
ITパスポートのマネジメント分野にも、サービスマネジメントの用語が出てきます。 両方を受ける人は、ITパスポートを無料だけで進める学習計画と同じ紙を使い回せます。
無料だけでは届きにくい所は公式テキストの言い回し
ITIL 4の定義は、公式テキストの文に近い形で出題されることがあります。 自分の言葉への置き換えは、意味を取る力にはなります。 ただし選択肢に、意味の近い文が2つ並ぶ場面があります。 片方は公式の言い回しで、もう片方は言葉を少しだけ変えた文です。
例えば変更の定義には「サービスに直接または間接に影響を与えうるものの追加、修正、削除」という言い回しがあります。 これを「影響を与えるもの」と言い切った選択肢が横にあると、意味だけで読んでいる人は迷いやすくなります。 無料の練習問題の解説は、公式テキストの文章を丸ごと載せるものではありません。 この細かい言い回しの差が、無料学習の届きにくい所です。
言い回しの差に備える手順
置き換えの紙に、次の3つを足しておきます。
- 定義の原文を目にしたら、置き換えた文の下に原文も書き写す
- 原文の中で「うる」「直接または間接」のように、削られやすい語に線を引く
- 意味は合っているのに外した問題を、別の紙にまとめて見直す
無料で回せる所を回しきった後なら、公式テキストを買うかどうかも判断しやすくなります。 外した問題の紙が言い回しの差ばかりで埋まるなら、原文に当たる価値がある人です。 無料の問題だけでどこまで届くかという線引きは、AZ-900は無料の問題だけで受かるかでも別の資格で読めます。
練習問題で数をこなしたら、試験そのものの情報や仕上げ方は、同じ運営者の姉妹サイトで確かめられます。 資格道場のITIL 4 Foundation学習ガイドに、受ける前に知っておきたい情報がまとまっています。
紙とペンと練習問題があれば、ITIL 4の用語固めは今日から無料で始められます。 言い分けられる組を1つずつ増やしていけば、選択肢を読む時の迷いは少しずつ減っていきます。
よくある質問
Q. ITIL 4の用語は英語のまま覚えたほうがよいですか
日本語で受験するなら、日本語の用語を中心に覚えれば足ります。 ただ、アウトプットやユーティリティのように、カタカナと和訳の両方で目にする用語もあります。 紙に日本語とカタカナを並べて書いておくと、どちらの表記で出ても迷いにくくなります。
Q. 実務でITILを使ったことがなくても用語は固められますか
固められます。 実務経験がある人ほど、職場での言葉の使い方と定義がずれて迷うことがあります。 職場で「問題」と呼んでいるものが、ITIL 4ではインシデントにあたる場合もあるからです。 未経験の人は先入観が少ないぶん、定義をそのまま受け取りやすくなります。
Q. 練習問題で正解できているのに不安が消えない時はどうすればよいですか
正解の理由を、自分の言葉で言えるかを試してください。 置き換えた文を隠し、用語だけを見て説明できれば、その用語は使える状態です。 言えない用語は当て推量で正解している可能性があるので、置き換えの手順からやり直します。
Q. 他のIT資格と並行して勉強しても混乱しませんか
ITパスポートのサービスマネジメント分野とは用語が重なるため、並行すると助け合う形になりやすいです。 ただし同じ言葉でも、試験ごとに定義の言い回しが少しずつ違うことがあります。 紙を資格ごとに分けておくと、定義が混ざりにくくなります。